MEDICAL
歯周病とその治療について
歯周病とは
PERIODONTAL DISEASE
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- 咬むと痛い。
- 口臭がある。
- グラグラする歯がある。
- 歯根が一部見えてきている。
- 歯磨き時に血が出ることがある。
- 歯にものがはさまるようになった。
歯周病の症状は他にもありますが、まず上記に1つでも当てはまる項目がありましたら、なるべく早期に歯科医院でのご相談をお勧めいたします。
歯周病は全身に影響します
歯周病が全身疾患に影響することが明らかになっています。言い換えれば、お口の中の健康管理が全身の健康管理の第一歩なのです。
主な例を以下に示します。
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心疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳梗塞
日本人の死亡原因の第2位は心疾患です。
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糖尿病
日本人の5人に1人が糖尿病または予備群と言われています。
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早産、低体重児
特に妊娠中の女性は、ホルモンのバランスの変化により歯周病になりやすいです。
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肺炎
日本人の死亡原因第3位は肺炎です。口腔内が清潔であれば、リスクが減らせます。
歯を抜くことなく、メンテナンス治療で
お口の健康維持が一番の理想です
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(公財)8020推進財団の調査によると、歯を失う一番の原因は歯周病(歯槽膿漏)で、虫歯よりも多いという結果でした。
参考:(公財)8020推進財団「永久歯の抜歯原因調査」2018年
30歳以上の成人の8割以上の方に歯周病があるそうです。
歯周病の初期は自覚症状が無く進むことが多く、歯や周囲の痛み、歯のグラつきが出て気づくことが多いのですが、その場合は症状がかなり進行していることが多い、というのが歯周病の特徴です。
近年では歯周病を防ぐための方法、歯周病に対する処置について研究が進み、歯周病の予防、治療が格段に進歩しました。
当院での治療の流れ
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まず、レントゲン撮影や歯周ポケット検査などを行い、歯の状態、歯周病の状態、歯周病へのなりやすさ、などのデータをとりまとめ、歯石除去、日々のブラッシング指導(TBI)、PMTC(専門機器を用いたプロによるクリーニング)など、患者さんそれぞれにオリジナルの治療プログラムを作成し、進めていきます。
当院の歯周病治療のコンセプト
CONCEPT
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1. 的確な診断
治療に先立って、下記の検査でお口の状況を詳しく把握します。
口腔内写真
記録として、規格性のある写真を定期的に撮影します。
10~14枚法レントゲン
歯ぐきの下に埋もれた歯石を細かくチェックできます。
プロ-ビングチャート
歯ぐきの溝(歯周ポケット)の深さを記録することにより改善状態がわかります。
細菌検査
歯周病の原因菌について、その種類やリスクを検査します。
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2. 十分な説明
歯周病治療は他の治療と比べ、ご自宅でのセルフケアの重要性が高く、患者さんのご協力が必要な治療の1つです。
患者さんにご協力して頂くためには、歯周病に対する理解と口腔内の現状をお伝えすることが必要です。
患者オリジナルの治療計画書、レントゲンや口腔内写真をお見せするなど、当院では様々なツールを駆使し、患者さんに納得して頂けるよう説明しております。
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3. プラーク・コントロール
歯周病のうち約8割は、抗生物質。うがい薬、といった特別な薬を使用しなくても、プラーク・コントロールによる原因除去で改善します。
ご自宅でのホームケアと診療所でのプロ・ケアのバランスが大切で、プラークコントロールを中心としながら、必要な治療を行います。 -
4. オーダーメイド治療
患者さんごとに歯周病に影響を与えるリスクの内容と程度は違いますので、患者さんそれぞれのオーダーメイドの治療をします。
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5. フォローアップ
治療終了後は定期健診、メインテナンスなどのフォローアップをおこない、お口の健康な状態を維持します。