歯周病が与える体への影響、検査、治療方法、予防方法

  • 歯周病が与える体への影響 <10選>
  1. 心臓病への影響: 歯周病が進行すると、心臓病のリスクが増加する可能性があります。口内の炎症が全身に広がり、血管の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
  2. 糖尿病の悪化: 歯周病は糖尿病の管理を難しくすることがあり、逆に糖尿病が歯周病を悪化させる相互の関係があります。
  3. 低体重児リスク: 妊娠中の歯周病は低体重児のリスクを増加させる可能性があります。口内の炎症が胎児に影響を与えることがあります。
  4. 呼吸器系統の問題: 歯周病の炎症が呼吸器系統に影響を与え、肺炎や慢性呼吸器疾患のリスクが上がることがあります。
  5. 認知症との関連: 最近の研究では、歯周病と認知症の関連性が指摘されており、口内の炎症が脳に影響を与える可能性が考えられています。
  6. リウマチ性関節炎リスク: 歯周病がリウマチ性関節炎のリスクを増加させる可能性があります。口内の炎症が関節に影響を与えることが考えられています。
  7. 腎臓病との関連: 歯周病が進行すると、腎臓病のリスクが上がることが報告されています。
  8. 免疫系統の低下: 持続的な口内の炎症は免疫系統を低下させ、他の病気に対する抵抗力を弱める可能性があります。
  9. 炎症性腸疾患の悪化: 歯周病が炎症性腸疾患を悪化させる可能性があり、口内の炎症が腸に影響を与えることが考えられています。
  10. 全身への炎症影響: 歯周病は口腔内だけでなく全身に炎症を引き起こすため、全身の健康に悪影響を及ぼすリスクが増加します。
  • 歯周病の検査ってどうやってやるの?
  • 歯周病の検査は、歯科医によって行われ、一般的に以下のステップが含まれます。
  1. 歯科検診: 歯科医が口腔内を観察し、歯周病の初期症状や歯ぐきの状態を確認します。この段階では歯石やプラークの有無も評価されます。
  2. 歯周ポケットの測定: 歯周ポケットは歯と歯ぐきの隙間で、その深さを測定することで歯周病の進行具合を把握します。通常、ポケットの深さが増えると歯周病の進行が疑われます。
  3. 歯ぐきの出血確認: 歯ぐきからの出血は歯周病の兆候の一つです。歯科医は歯ぐきの出血状態を確認し、炎症の程度を判断します。
  4. 歯科レントゲン: 必要に応じて歯科レントゲンを撮影して、歯周組織や骨の状態を詳細に調査します。これにより歯周病の進行度合いや影響範囲が把握されます。
  5. 歯周ポケットへの探針使用: 歯周ポケットの深さを確認するために、特殊な探針を使用して歯ぐきと歯の境界を測定することがあります。
  6. 歯ぐきの色や形の変化の観察: 歯周病では歯ぐきが腫れたり、赤くなったりすることがあります。歯科医はこれらの変化を注意深く観察します。
  • 歯周病の治療方法を分かりやすく解説

歯周病の治療は、症状の進行具合により異なりますが、一般的な治療方法を以下に分かりやすく紹介します。

  1. 歯石の取り扱い: 歯科医は専用の器具を使って歯石を取り除きます。歯石はプラーク(歯垢)が硬くなってできるもので、これを取り除くことで歯周病の進行を防ぎます。
  2. 歯周ポケットの掃除: 深い歯周ポケットにプラークや歯石が蓄積している場合、歯科医はこれをクリーニングして感染の進行を防ぎます。
  3. 歯ぐきの手入れ: 正しい歯磨きやフロスの使い方を指導し、患者が歯ぐきを適切にケアできるようにサポートします。
  4. 歯周手術: 歯周病が進行している場合、歯周手術が必要なことがあります。手術では歯周ポケットを清潔にし、歯周組織を修復することが目的です。
  5. 抗生物質の処方: 重度の歯周病には、歯科医が抗生物質を処方することがあります。これは感染を抑えるために使用されます。
  6. 定期的な歯科検診とクリーニング: 歯周病の治療後も、継続的な歯科検診とクリーニングが重要です。定期的なケアにより再発を防ぎ、歯周病の管理を効果的に行います。
  • お家でできる歯周病予防を詳しく解説
  • 自宅での歯周病予防には以下のポイントがあります:
  1. 正しい歯磨きの方法: 歯ブラシを使って歯を優しく磨き、歯ぐきも同様にケアします。歯の表面、裏面、噛み合わせの面をしっかりと磨くよう心がけましょう。
  2. 歯磨きに適した歯磨き粉: 歯科医の指示に従って適切な歯磨き粉を選びます。フッ素入りの歯磨き粉は歯を強化し、予防に効果的です。
  3. フロスや歯間ブラシの使用: 歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間のプラークを取り除きます。これらは歯磨きだけでは届きにくい部分を清潔に保つのに役立ちます。
  4. 定期的な口腔ケア: 口腔ケア製品を使って、口中をうがいやすく保ちます。口中洗浄液やうがい薬を使って、口内の細菌を減少させることができます。
  5. バランスの取れた食事: 健康な食事習慣は全身の健康だけでなく口内の健康にも影響します。砂糖を控え、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
  6. 喫煙の避ける: 喫煙は歯周病のリスクを高める要因の一つです。喫煙者は歯周病にかかりやすくなるため、禁煙が予防につながります。
  7. 定期的な歯科検診: 歯科医の指示に従い、定期的な歯科検診を受けましょう。早期発見が治療や予防につながります。

 これらの予防策を実践することで、歯周病のリスクを低減し、口腔健康を維持することができます。

  • 歯周病は、進行の段階によって分類されます。一般的な分類には次のようなステージがあります
  1. 歯肉炎 (Gingivitis):
    • 症状: 歯ぐきの赤みや腫れ、出血が主な症状です。
    • 原因: プラーク(歯垢)が歯ぐき周りに蓄積し、炎症を引き起こします。
    • 治療: 正確な歯磨きやフロスの使用などの適切な口腔ケアで逆転可能です。
  2. 初期歯周病 (Early Periodontitis):
    • 症状: 歯ぐきの炎症が進み、歯周ポケットが拡大する可能性があります。
    • 原因: 歯肉炎が進行し、歯周ポケット内に歯垢や歯石がたまります。
    • 治療: 歯石のクリーニング、歯ぐきのケアが主な治療です。
  3. 中等度歯周病 (Moderate Periodontitis):
    • 症状: 歯周ポケットの深さが増し、歯ぐきの後退が見られます。歯が緩むこともあります。
    • 原因: 歯周ポケット内の細菌感染が進行し、骨の吸収が始まります。
    • 治療: 歯周ポケットのクリーニング、歯ぐきの手術が必要な場合があります。
  4. 高度歯周病 (Advanced Periodontitis):
    • 症状: 歯ぐきが深く後退し、歯が動揺・脱落の危険性が高まります。
    • 原因: 歯周組織や骨が大きく損傷し、歯の安定性が著しく低下します。
    • 治療: 歯周ポケットの掃除や手術、時には歯の摘出が必要な場合があります。

歯周病の段階に応じて治療が変わるため、早期発見と適切な治療が重要です。歯科医との定期的な相談や検診は、口腔健康を維持する上で大切です。

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